家を新築するとき、現在では、住宅ローンを利用して資金を用意して家を建てる方がほとんどです。
住宅ローンを借りるために金融機関に詳しい話を聞くと、金利に「固定金利」と「変動金利」なる二種類の金利が存在することを知ります。
どうもそれは、毎月の返済金額に直接影響してくるものらしい、とわかります。
毎月の返済金額はそりゃ少ないに越したことはないので、「少なくなる方を」と選択すると「変動金利」を選択することになります。
2021年現在は変動金利の方が必ず金利が低いからです。
固定金利、変動金利は何がちがうのでしょうか?
ざっくり定義すると、
金利の変動によりリスク(または恩恵)を、金融機関が負うのが「固定金利」で
金利の変動によるリスクを借主が負うのが変動金利です。
住宅ローンの返済が始まって、金利がどんどん上がった場合のことは、別の記事に書きましたが (→ 持ち家と賃貸比較・3,000万円借りた場合)
金利がどんどん上がった場合でも、固定金利なら、借主は金利の上昇を心配する必要はありません。
けれど、借り入れをする段階では変動金利より固定金利の方が現時点では確実に金利が高くなります。
具体的には、金融機関にもよりますが、短期変動金利0.4%程度に対して固定金利は10年固定で1%程度になるでしょう。
フラット35という35年間固定金利の場合は、1.290%~2.060%です(2021年1月)
短期固定金利と比べると、かなり高い金利になりますが、その代わり、契約後35年間の間どれだけ金利が上がっても、契約時設定した金利のままの支払いでよいことになります。
2年固定金利の場合は、契約時0.4%の金利が、2年後にどうなっているかわからないわけです。
どんどん金利が上がるときには、景気がどんどんよくなっているはずで、普通に働いている人は給与額が増えているはずという予測も成り立ちますが、人生のどこかのタイミングで、住宅ローンの金利が上がって返済額は増えたのに、収入が減って大変、という状況があり得るかもしれません。
そのリスクを回避するには、フラット35などを活用した、返済期間すべて固定金利になる対策をとればいいのですが、それでも目の前のことで見ると、毎月の返済額がずいぶん変わります。変動金利と固定金利では。
その差額を見ると、変動金利の方を選択する人の方が多くなるわけです。
一つの目安としては、記事の途中でお伝えしましたように、固定金利は金融機関がリスクを負います。逆に金利が下がったときにはメリットを得られますが、さすがにこれ以上金利が大きく下がることはないと思われますので、ほぼリスクだけでしょう。
となると、金融機関も損はしたくないので、長期の固定金利の設定は、優秀な頭脳が集まった金融機関が必死に考えて、必死に計算して、固定金利として設定している時期までには(例えば10年固定なら10年後)この金利は超えないだろうと予想される金利を固定金利に設定しているはずです。
その固定金利は超えないだろうという予測が成り立つので、あなたが想定している変動金利の返済額と、固定金利の場合の返済額を差額も考慮したうえで、返済可能かどうかをお考えになれば、将来的に大きな問題になることはないと思われます。