新築住宅の間取りを検討するときに、収納がどれくらい必要かということを考えてみたいと思います。
当然どんな生活スタイルのご家族なのかで、必要な収納量は全く変わってきます。
断捨離が大好きで、とにかく物は持たない、というご家族の場合は、生活するための必要最小限の収納量でいいでしょうし、逆に、とにかく全部取っておきたいというご家族や、実家の荷物も全部引き取らなくてはいけないので、そのスペースも必要というご家族で全く必要な収納量は変わります。
そういう家族の趣味趣向、生活以外からの荷物の事情はとりあえず目をつぶって、「その新築住宅で毎日の生活をしていくための収納」について考えてみることにします。
必要な収納の配置は、次のようになります。
1・玄関
玄関の収納に入れるべきものは、靴、長靴、ブーツなど履物類がまずきます。そして、冬などは特に、コート、雨具など。趣味や生活スタイルに応じて、ベビーカーやゴルフバック、キャンプ用品、防災用品、自転車やヘルメットなども可能性があります。あとは、新型コロナの影響もある、通販で届いた品を仮置きするようなスペースあったら便利かもしれませんね。
2・リビング
リビングは、掃除機やクイックルワイパーなどの掃除用具。季節の家電用品。最近は収納に入れるという形ではないですが、ルンバのような自動掃除機が設置できる、いわゆるルンバ基地が必要なご家族もあるでしょう。
あとはお子さんのおもちゃ、洋服、場合によって大人の服もいくつかかけられるようなスペースがあっても便利です。
お子さんの保育園の道具、学校の道具、雑誌などを保管できるスペースも必要な場合もあります。
3・主寝室、子供部屋
夫婦の寝室や子供室の収納は当然必要ですね。
近年は主寝室に接続して、3-4畳程度のウオークインクローゼットの設置が一般化しています。
4・洗面、トイレ
替えのトイレットペーパーやティッシュ、洗剤や、掃除関連品の保管をしておくスペースとして水回りに収納があると便利ですね。
5・1階2階共用品収納庫
和室があれば、押入をつけて、例えばお客様用の布団などを入れておくスペースを作る場合もありますが、和室がない場合は、あまり使わないけど、必要な場面もあるという、「ある程度収納量が必要になるもの」もいくつか生活の中にあります。そのための収納スペースです。玄関のところでも表示しましたが、キャンプ用品、ゴルフバック、防災用品なども、こちらに入れるものになるかもしれません。昔は屋根裏収納のような形が多かったのですが、断熱性能や気密性能を重視になってきていることと、屋根裏のような場所は結局、ものをどんどんためてしまうだけの場所になるという都合の悪さもだんだん世間に浸透してきて、あまり歓迎されない形になった結果、別に収納スペースを確保する方向に来ています。
概ね住宅を新築する場合に必要な収納量は、このあたりまで気を付けていれば押えられると思いますが、個別の状況で全く変わりますので、どれだけの収納が必要かを考える場合には、現在の住まいにある荷物を一度数量化したほうがよいでしょう。そこから、捨てるもの、新居に持っていくも、そして新居で新しく購入するものを想定し、収納を設定していくと生活してからの後悔がなくなります。