どんな人にも「実家」があります。
生まれ育った場所。
今はもうない場所だとして、心の中にその場所があります。
とてもノスタルジックで、はるか遠くの美しい思い出。
たまに嫌な思い出も出てきますが、概ね美しい思い出が残っています。
新築住宅を建てる、という作業は、
小さなお子さんをお持ちの世代の方にとって、自分たちの快適な空間を作る作業であると同時に、お子さんの「実家」を作ることにもなります。
お母さんが料理をしている台所や、とっても大きなお父さん(実際にはどんなお父さんであろうと子供の目からお父さんは巨大)にお風呂に入れてもらったことなど、今も思い出として残っている実家への愛着だったり、ノスタルジックな思いがあると思います。
お子さんは、今生活している場所で、その愛着をリアルタイムで育んでいることになります。
その思い出は賃貸アパートの中で作るよりは、
親が自分の理想の住まいを形にした場所で、幼少期の思い出を
作るのは、かけがえのないことです。
もちろん賃貸アパートでつくる思い出が、新しい住宅で作る思い出に劣ると言うつもりはありません。
けれど、子供が大きくなるまで「実家」がある状態を作ってあげられるのは、やっぱり「自分の家」がある場合、だと思うんです。
新築を決断したあるお母さんが、おっしゃっていました。
『将来子供たちに「幸せな思い出」の残る「実家」を用意してあげたいのもあって家を建てるんです。』
と。
凛としたお母さんの子供さんへの愛を十分感じたので些末なことなんですが、ご自身が使うキッチンのグレードは何が何でも絶対下げません。
それは子供さんの思い出にあまり関係ないと思うんですけど・・・。
とは口が裂けても言いません(笑)